保護者の声 Yさん

親の立場から、カブスカウトでの体験について記します。

息子がカブスカウトに入団したきっかけは、小学3年生のときに参加した神学院での練馬7団の募集イベントでした。ロープ結びや焼きマシュマロなどの体験活動を楽しみ、本人が「楽しかったから続けたい」と希望したことが大きな理由です。また、私自身が感心したのは、そのイベントで見かけた5年生のカブスカウトたちの姿でした。自発的に自転車置き場への誘導をったり、整列時には「休め!」「気をつけ!」と号令をかける姿を見て、「同じ小学生でもこんなにしっかりしているのか」と驚き、入団を決意する後押しとなりました。

入団する前は、息子は3人兄弟の真ん中で、上の兄は受験生、下はまだ幼稚園児という家庭環境の中、小学生としての野外活動や旅行など、思い出づくりを十分にしてあげられていないというもどかしさがありました。また、本人はというと、家では散らかし放題、物はよく失くし、準備も後回し、さらに体を動かすよりゲームばかりという、心身の生活習慣が気になる状態でした。

そんな息子が入団して成長したと感じたのは、夏キャンプや秋の合宿を経験したときです。初めて親元を離れて泊まった活動でしたが、帰ってくるなり「すごく楽しかった!」と満面の笑みで話し出し、組対抗で勝ったことや、バンガローに虫がたくさんいて驚いたことなどを生き生きと語ってくれました。さらに驚いたのは、キャンプ後しばらくの間、自分から進んで片付けや学校の準備をするようになったことです。以前よりだらしなさがぐっと減り、成長を実感しました。

2年目からは、私もデンリーダーとして活動に参加しています。スカウトたちは、厳しすぎることはなく、しかしながら大切な場面ではしっかりとけじめをつけて行動しており、その中で自然と生活態度が身についていくのを感じます。カブスカウトでは、小学3年生から5年生という幅広い年齢の中で、最初は教わる立場、やがて教える立場となっていくという、家庭ではなかなか経験できない役割の移り変わりを体感できます。これは、子どもにとって非常に貴重な経験だと感じています。

また、活動の中には国旗の掲揚や敬礼といった場面もありますが、これはオリンピックでの国旗掲揚と同様に、所属する団体や他の国・団体に敬意を表すためのものであり、軍隊的な意味合いは一切ありません。宗教や政治とは無関係で、あくまで礼儀や心構えを学ぶ一環だと捉えています。

保護者としての参加についても、無理のない範囲での関わりが可能です。私自身、最初の1年目は仕事や家庭の都合でなかなかお手伝いできませんでしたが、息子の成長を実感した2年目からはデンリーダーとして活動に加わりました。息子やスカウト仲間たちの成長を間近で見られること、また家族旅行ではなかなか叶わないキャンプ体験を一緒に味わえることは、親としても非常に有意義な時間となっています。

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